日本全土の山地にいたる日当たりのよい草地に群生する、草丈1m程の多年草。長い匍匐茎は鱗片に包まれ、地上茎には少数の節がある。
葉は互生。長さ20〜40cmの線形で、やや内側に巻く。葉面に寝た毛、葉鞘には上向きの毛がある。
花期は8〜9月。茎の先端に上向きに円錐花序を出し、小穂を多数つける。花序の枝は同じ長さでなく、基部に毛がある。
小穂は外見的にはさほど変わらない二つの紫褐色の小花を含み、花序全体が紫色を帯びて見える。下のものが雄性なので、種子を作るのは上にある小花のみである。
名前の由来:武蔵の国(埼玉県)の戸田原辺に多産したことからと言われる。別名:バレンシバは、花穂の形が馬簾(町火消が用いた纏の周囲に垂れ下がる細長い革など)に似ているところから。 |