乾いた半日陰の林内や林縁に生育する草丈10〜40pの多年草。 地下にほふく茎があり、横に這って疎らに生える。基部が赤色を帯びる鞘から立ち上がる根出葉は、薄くてつやはなく、縦のしわが特徴的である。葉は披針形で、幅1〜3cm、無毛またはまばらに毛が生えている。 花期は初夏で、前年の葉が枯れたあとから出て伸びる花茎は、稜があって三角形である。小穂は上の方に数個、互いに離れてつく。 小穂はすべて先端に雄花をつけ、基部に雌花をつける。ピンクの穂先が可憐な花のように見える。小穂は下のものほど柄があるが、真っすぐに花茎に沿う。花茎は果実が熟すると倒れ、葉の間の地表に姿を隠す。 名前の由来:スゲの仲間としては特に幅広い葉の形を、鍛冶屋の使う「たがね」に見立てて付けられたと言われている。 |