北海道〜四国の山地または深山の湿り気のある林内などに生える、草丈20〜40cmの多年草。地下茎は太く短く直下している。
茎頂に3枚の葉を輪生し、大きく広がってよく目立つ。葉身は先が尖った菱形状で長さ、幅とも8〜17pほどで無柄。
5月頃、3葉の中心から茎を1本出し、柄の端に径3〜5pの花を横向きに1個つける。花は外側に緑色の萼片、内側に白い花弁がそれぞれ3個ある。雄蕊は6本、葯は花糸と同長。咲いてから花が次第にピンク色を帯びることも多い。
果実は径2cm弱の6稜のある球形の液果で、紫黒色に熟し甘い。
名前の由来:中国では民間薬として、胃腸薬などに用いられた記録があることから、薬草の意味の「延齢草」になったとする説が有力。別に、アイヌ語では、「エマウリ」と呼び、食用などにしたことから、転嫁して「エンレイソウ」の名になったという説もある。
※ この仲間で、ごく稀にある花弁が紫色の珍しい種をムラサキエンレイソウと呼ぶ。(絶滅危惧種) 別名:ミヤマエンレイソウ |