日本全国のやや湿った樹林内に生える、草丈30〜50cmの多年草。
地下には白色卵形の球根があり、球根から地面に伏すように葉を1〜2枚出す。葉の長さは30cm前後、長卵形で先端は尖り、ややエビネに似て3脈が目立つ。花が咲くと枯れ、花が終わると翌年の葉が出る。葉の縁に鋸歯はなく、基部は3〜10cmの葉柄となる。
花期は5〜6月。ほぼ垂直に立つ茎の上部に、淡い紅紫色の花を15〜25個、縦一列に並べてやや下向きにつける。花は下から咲き、5枚の花びら、鮮紅紫色の唇弁があり、あまり開かない。花の後にできる実はさく果である。
名前の由来:多くの花を花茎の片側に偏ってつけている様子が、武将が命令を指揮する時に使う、采配に見立てたもの。 (絶滅危惧種) |