中部地方以西の海岸近くや山地帯の下部に生える高さ2〜3mになる常緑低木。茎は立ち上がるが、先端の枝は垂れ下がり、つる植物の様な姿になる。枝の先は、しばしば棘になる。刺は長さ5〜15mm、先は鋭くとがる。樹皮は灰褐色で丸い小さな皮目が多く、古くなると縦に割れ目が入ってはがれ落ちる。 葉は互生。楕円形の葉は厚くて硬く、ふちは強く波うつ。表面は深緑色で光沢があって無毛だが、星状の毛が点々とあり、独特の模様となっている。裏面は銀色の鱗状毛が密生し、さらに褐色の鱗状毛が混じる。 10月頃、葉腋に白い地味な花を数個つける。4枚の花びらのように見えるのは萼片で、その外側には褐色と銀白色の鱗片が密生する。果実は春に赤く熟し食べられる。 名前の由来:稲の苗代(4〜5月頃)を作る頃に果実が熟することから。 |