福島県以西の雪の少ない太平洋岸に分布し、やや湿度のある半日陰の落葉樹林の下などに生える草丈10pほどの多年草で、日本の固有種。
節のある太い地下茎を長く伸ばして増えていく。
葉は少なく、長さ5〜8pで、葉先は鋭三角形状で基部は心形。茎や葉の裏はやや紫色を帯びるが、葉の表は緑色。葉は花後にさらに大きく長さ15センチくらいになる。
花期は3〜4月。花は径2.5pで花弁は細く、花色は淡紫色で、唇弁に明瞭な紫条が入り、距は太くて短く、花と同色である。花色についてはかなり薄いものもあり、また、白花も見つかっている。
名前の由来:「細辛」は、特有の香りを中国では辛いと表し、これに由来する他科のウスバサイシンの葉に似ていることからスミレサイシン。それよりも葉が長いので「長葉」というのが一般的。 |