明るい林の中や谷沿いのやや湿った場所に生える草丈70〜80cmの多年草。紫褐色の斑点がある茎を直立させて、春から初夏に2枚の葉の間から伸ばした茎頂に高さ15p程の1個の仏炎苞に包まれた特異な形態の花をつける。仏炎苞は淡い紫色ないし淡い緑色で、多くの場合縦に白い筋が入る。
雌雄異株で、雌花にできるトウモロコシ状の集合果は秋には真っ赤に熟する。雄株では、仏炎苞の基部に穴が空いていて、訪花昆虫が逃げ出せるようになっている。 葉は、通常茎に2枚つき、幅20〜30pほどの掌状で鳥足状に小葉をつける。
全草有毒であるが、根茎を干したものを生薬の天南星といい、去痰、鎮痙の薬効がある。
名前の由来:・茎の模様が、マムシの模様に似ていること。・花の形が、マムシが鎌首をもたげている様に似ている。 |