山地に生える落葉のつる性の低木。枝のところどころから気根を出して樹幹や岩に這い登り、高さ15〜20mくらいになる。若枝は赤褐色。樹皮は褐色で縦に薄く紙状に剥がれる。葉には長い柄があって対生し、葉身は卵円形で先はとがり、縁に鋭い鋸歯がある。6〜7月、枝の先に散房状集散花序をつくる。小さな黄白色の両性花が集まる花序のまわりに、白色の3〜4枚の花弁状の萼片を持つ装飾花が縁どる。両性花は、直径約5〜6mmで芳香がある。両性花の雄しべは15〜20本、開出した2本の花柱があり、5枚の花弁は互いに合着して帽子状にとれる。
名前の由来:梧桐蔓で、梧とは青木のこと。従ってつる性で青桐(アオギリ)のような木ということになる。枝先の花序に咲くアオギリの花をイメージしたのではないかと思われる。別名のツルアジサイ(蔓紫陽花)・ツルデマリ(蔓手毬)は読んで字の如く、花がよく似ていることから。 ※ 類似のイワガラミは装飾花の萼片が1枚だけである点で区別できる。 |