日本に自生する唯一の落葉針葉樹で、樹高20〜30 m、幹の太さ1mに達する高木である。天然分布は狭く、東北の一部、関東、中部の山地に限られ、中四国、九州にあるのは植林されたものである。
成木の樹皮は灰褐色で縦に裂け目を生じ、短冊状に剥げ落ちる。
葉は柔らかな針状、長枝にはらせん状に互生し、短枝には20〜30枚、車輪状に束生する。長さは2〜4cmで、長枝の葉は長く、短枝の葉は短い。初めは淡緑色だが、鮮やかな緑色に変化して落葉時には黄色となる。
雌雄同株で開花期は5月。新葉が開くと同時に短枝の先に、黄色い雄花は下垂して、紅紫色の雌花は直立してつける。
松かさは長さ2.0〜3.5 cmで、中に30〜50個の種子を生産する。
名前の由来:葉の形が唐絵に出てくる松に似ているからという説。落葉する松は珍しいので「唐の国から来たのだろう」ということで、「唐松」になったという説もあり、「落葉松」と表記される。
日本固有種 |