日本全土の道端や山野などに自生する、草丈30〜50cmの1年草。茎葉を含めて、全体に細毛が多い。茎は断面が四角形で赤紫色を帯び、よく枝分かれする。
葉は対生し、葉身は長さ2〜4cmの狭卵形〜卵形。縁に6〜13対の浅い鋸歯がある。裏面には黄色の腺点が密生し、葉脈上に毛が見られる。表にもはっきりした腺点がある。
花期は9〜10月。枝先に総状花序を出し、紅紫色の小さな唇形花を多数つけるが、1度に多くが開花することはなく、1つの花序では数個程度。花冠は長さ3〜4mm。萼は長さ2〜3mmで、上唇裂片の先は鋭く尖り、下唇の先は2裂する。雄蕊4個のうち上唇側の2個のみ花粉があり、下唇側の2個には花粉がない。果実は4分果で灰褐色。
名前の由来:花の形が、昔 解熱・利尿等に使用されたナギナタコウジュに似ているが、役に立たないのでイヌコウジュとされた。
※ よく似たヒメジソは、葉が菱形、茎の稜に毛が少ないこと、鋸歯が6対以下である点などで区別できる。 |