日本全土の、適度に湿り気のある空き地や林縁などにふつうに見られる、草丈2m前後に達する北アメリカ原産の大型の多年草。茎は無毛で紅色を帯び、地下にゴボウ状の太く長い根がある。
葉は互生。葉身は長さ15〜30cmの長楕円形で、先は鈍く尖り、縁に鋸歯はない。秋になると紅葉する。
花期は6〜9月。茎先に長さ4〜12cmほどの総状花序を出し、径約6mmの白色ないし薄紅色の花をつける。花弁はなく、白い萼片5枚、雄蕊8〜10本があり、中心部に8〜10個の花柱が緑色の球状で目立つ。花序の花柄は、果期には萼片と共に赤くなって垂れ下がる。径8mmほどの扁球形の液果は柔らかく、黒紫色に熟し、潰すと赤紫色の果汁が出る。この果汁は強い染料で、衣服や皮膚に付くとなかなか落ちない。
名前の由来:根が地中深くまで入っていてゴボウに似ているということからヤマゴボウ。「ヨウシュ」は西洋の種の意味。
※ 本種は全草有毒。在来種のヤマゴボウは本種より小型で、茎は緑色。売られているヤマゴボウの漬け物は、大抵がモリアザミの根。 別名 アメリカヤマゴボウ |