北海道南部〜九州に分布し、低山の比較的明るい林内や林縁などに生える、樹高1〜3mの、落葉をするが 冬も別の葉がある半常緑低木。
日本の野生ツツジでは分布域がもっとも広い。樹皮は灰黒色〜黒褐色で縦に割れ目が入る。若い枝には淡褐色の伏した剛毛が密生する。
葉は互生。春に出て秋に落ちる葉を春葉、夏〜秋に出て越冬する葉を夏葉という。いずれも楕円形〜卵状長楕円形。春葉は長さ3〜5cmで、夏葉よりも大きい。葉の両面、特に裏の脈上に褐色の毛が生える。落葉をするが冬も葉があることで、「半常緑」という分類がされている。
花期は4〜6月。枝先に花径4、5cmの朱色の花を2〜3個をつける。花冠は漏斗形で先が5裂し、上側の裂片には濃い斑点がある。花筒の内面は有毛。雄蕊は5本あり、長く伸びて先が上向きに曲がる。
刮ハは長さ7〜10mmの円錐形で、褐色の毛があり、初秋に裂開する。
名前の由来:山野で一般的に見られるツツジであることから。 |