東北以西の暖地に自生する、樹高5〜6mの常緑小高木。時に10m以上にもなる。幹は灰白色〜黄褐色で滑らか。枝は淡褐色で無毛。
葉は互生。葉柄は長さ約1cm。葉身は長さ5〜10cmの長楕円形で、縁には細かい鋸歯がある。質は革質で、表面は濃緑色で光沢がある。
花期は11〜12月、または2〜4月。枝先の葉腋に径5?7cmの平開しない筒状の5弁花をつける。基本的には赤色だが、まれに淡紅色や白色もある。雄蕊は多数あり、花糸は白色で下半部は合着して筒状。それに花弁のつけ根が合着しているので、離弁花だが、1枚ずつは散らないで1花ごと落花する。萼は黒褐色で外面に絹状の伏毛が密生する。
果実は径約2.5cmの刮ハ。熟すと3つに裂開し、不定形の大きな種子がのぞくが、3個のことが多い。種子からは椿油を採取する。
名前の由来:葉質が厚いことから、厚葉木(あつばき)から、転訛してツバキ。つやのある葉の木から津葉木 等々諸説ある。 |