本州〜九州の山地の沢筋や湿り気のある林縁に自生する、樹高3〜5mの落葉小高木。樹皮は灰黒色あるいは灰褐色で、枝を水平に伸ばす。
葉は対生。葉身は長さ10cmほどの長楕円形で先端は細く尖り、基部は円形。縁には鈍い鋸歯がある。側脈は10〜12対あり、表面でくぼみ裏面に突出している。裏面の脈上や葉柄には星状毛が多い。
花期は5〜6月。枝先に出す直径5〜10cmの散房花序の中心部には、花冠が5裂した黄色っぽい小さな両性花が多数ある。その周りを径2?4cmの不稔性の白い装飾花がとり囲む。花冠は深く5裂して平開するが、1枚だけが特に小さいために、4枚に分かれている様に見える。
果実は長さ6mm程の楕円形の核果。8〜10月に赤色〜黒色に熟す。
名前の由来:丸い形の花穂がオオデマリに似ていて、山野の藪の中に自生していることからこの名が付けられた。
酷似するムシカリ(別名オオカメノキ)の装飾花は、ほぼ同じ形に5深裂することで区別できる。 |