日本全土の野原や明るい斜面などを好んで群生し、秋に黄葉して、冬には葉が枯れる夏緑性シダ。地下茎は太く約1cm、若い部分には褐色の毛が多数あり、地中のやや深い所を長く横に這う。
地面から出る葉は直立し、大きいものでは、長さ30cmを超す葉柄を含め1m以上になる。葉身は長さ30〜80p、幅20〜50pの三角形で3回羽状複葉、小葉にはつやがない。裏面には細い毛があり、ソーラスは葉縁に沿って帯状につく。裂片のふちはわずかに内側に巻く。根茎で増えることが多く、ソーラスは稀にしか見られない。
名前の由来:アク出ししたワラビの色が、焙ったワラに似ていることから「ワラ火」になったという説、ワラビの若芽を「童菜(ワラベナ)」と呼ぶ方言から「ワラベ」となり、転訛したという説等がある。
※ 春、開き始める前の葉を食用するが、毒性があるため、木灰、重曹を含む熱湯でのあく抜き、あるいは、塩漬けによる無毒化が必要。
また、根茎から取れるデンプンはわらび餅をつくる原料にする。 |