四国の山地のブナ林の林内や林縁、あるいは岩場などに自生する落葉低木。高さは2m以上になり枝は横に広がる。若枝にはやや長めの剛毛があり茎は太い。葉は枝先に3枚が輪生し、厚くて艶がある。葉柄には茶褐色の毛が密生する。
初夏に葉が展開するのに先だって、鮮やかな紅紫色の花を枝先に2〜3個つける。花径は3〜4センチの漏斗状で 濃い紅紫色、花冠は5つに深く裂ける。子房には白色から淡褐色の毛が密生する。
本州に分布するダイセンミツバツツジと同じものとされていたが、剣山に生えているものは全体が大きく、枝も太く、若枝から葉柄に軟らかい毛が密生し、葉も厚いことなどから、変種として区別された。最近では独立種とされ、四国の高山にしかない珍しい種となっている。
名前の由来:剣山で最初に見つかって、「剣山に生えている三つ葉つつじ」という意味でその名が付けられた。
(絶滅危惧種) |