岩手県以南の沢沿いなどに群生することが多い落葉小高木。 樹皮は暗褐色〜灰色でなめらか、皮目が目立つ。成木では縦に割れる。 葉は花がつく枝に1対、花のつかない枝に1〜5対が対生する。カエデの葉とは思えない長楕円形で、先端は尾状に鋭くとがり、縁には重鋸歯がある。若葉の表面の葉脈上と裏面全体に伏した毛があるが、成葉では裏面の葉脈上だけに残る。平行する18〜25対の葉脈がある。 雌雄異株。花期は5月。長さ5〜10cmの総状花序を有花枝の先端から下垂させる。花は淡黄色で4数性。雄花序は花が15個内外つき、雌花序は花が3〜7個つく。果実は翼果で、ほぼ直角に開き長く垂れ下がる。 名前の由来::ほぼ直角に開いた翼のある実を、羽を広げて群れ飛ぶ千鳥に見立てて命名された。別名の「山柴カエデ」は山にある焚き木となるモミジの意味。 |