西日本の日当たりの良い林縁などに生育するつる性多年草。茎の下部は木化するが、つるの部分は緑色で細く緩やかな稜がある。 葉は1〜2回3出複葉で、小葉の質は卵形から卵状披針形で、先は鋭く尖り、縁には粗い鋸歯がある。秋に開花するが、花には花弁はなく、4枚の萼片がまるで花弁のように反り返る。1.5〜2cmほどの鐘状で縁に白絨毛があり、当年に伸びた枝の上部に、うつむいた様子で咲く。萼片の表裏の花色は、個体によってかなりの変異が見られる。 雄しべに白い長毛があり、がく片が特に強く反り返るため、雄しべと雌しべの部分が良く見える。ハンショウヅル類の中で最も花が小型であり、秋に咲くのは本種のみである。 名前の由来:山地に生えるハンショウヅルの意味。高地に生育する種であるかのような印象をうけるが、実際には、むしろ里山のような比較的標高の低い場所に生育する。命名者の早とちり? |