北半球の暖帯から寒帯にかけて広く分布する夏緑性の多年生シダ植物。春に地下茎から、胞子を放出するツクシという薄茶色の胞子茎を出す。「袴(はかま)」と呼ばれる茶色で輪状の葉が茎を取り巻いている。 胞子は発芽して、約2mmの雌雄別々の前葉体となり受精が行われる。 受精卵が育つと光合成を行う栄養茎となる。栄養茎は主軸の節ごとに関節のある緑色の棒状の葉を輪生させ光合成を行う。 球形の胞子には、弾糸という2本の紐が1ヵ所から伸びていて、湿ると胞子に巻き付き、乾燥すると伸びる動きによって胞子の散布に預かる。 名前の由来:草姿が杉の葉に似ていることから「杉菜」となったという説が一般的。「ツクシ」も、スギナに付いているということから「付く子」から転訛したという説や、地面から突き出るので「突く子」から転訛したなど諸説がある。 |