全国の山野に生える多年生シダ植物。水気の多い場所を好み、渓流のそばや水路の脇などによく出現する。 地中にある太い根茎から毎年春先に新葉を出す。根茎は短く斜めから立つ。葉は高さ0.5〜1メートル、幼葉ははきれいなうずまき状で、その表面は白い綿毛で覆われ赤みを帯びる。成長すると全く毛はなくなる。 葉は2回羽状複葉。シダとしては切れ込みが少ないタイプに属する。 栄養葉では個々の小葉は幅広い楕円形っぽい三角形で先端は丸く、表面につやがなく、薄い質である。 胞子葉は独立し、栄養葉より高くまっすぐに立って棒状の小葉が並ぶ。 名前の由来:芽出し時期のくるりと巻いた形の若葉は、銭を巻きむような格好をしている。この「銭巻(ゼニマキ)」という言葉が「ゼンマイ」となった。ちなみに、金属のゼンマイの語源は植物のゼンマイから連想されたものである。 |