少し湿り気味で、水はけがよい山野に自生する2年草。 初夏の頃には、高さが10〜20cmになり、茎は太さ1〜2mm程度。四角で普通根元から数本に分かれて生える。葉は細長く対生し、形は線形。 花は枝先に円錐花序をつくり、色は白で、縦に紫の線がある。花冠は5深裂し、裂片は長さ11〜15mm程の大きさ、5本の雄しべがある。 花、葉、茎、根はすべてかむと苦く、全草を薬用に用いる。 名前の由来:千回振り出しても(煎じても)まだ苦味が残っているということからつけられた。また、全草を乾燥したものは当薬(とうやく)と呼ばれるが、これは「当(まさ)に薬(くすり)」の意味からきたもので、良く効くことをあらわしている。 「良薬は口に苦し」とはセンブリにはぴったりの表現である。 |