中国地方と四国の山地の林縁、特にやや湿った斜面に生える多年草。
地下茎は匍匐して肥厚し、まばらな群落を作る。新葉は斑入り状に赤っぽくなることがあるが、成葉になるにつれて消失する。
葉はやや立ち上がり、幅1〜2cmほどの披針形で質は薄く無毛。縦のしわがあり、基部の鞘は紅色を帯びる。花期でも前年葉が枯れずに残る。
花期は5月頃。花茎は前の年に葉があった部分から出て立ち上がり、高さ20〜30cm。花茎の葉は、退化して苞と似た卵形で基部は鞘となる。
小穂は雄雌性で長さ4〜5mmの球形。先端に雌花に囲まれて雄花がある。
果期は5〜6月。果胞は長さ2〜2.5mmで、緑白色の雌鱗片に包まれる。
名前の由来:葉が笹の葉に似るとしたもの。
※タガネソウとは、小穂が球形で先に短い雄花部がある点で区別。 |