山林中、特に林縁に多く生えるつる植物。幹は直径15cmになることもある。若枝は褐色縦長の皮目が多い。壮木の樹皮は不規則に割れて剥がれる。特に太くなった幹は、輪切りにすると紋様が面白いので、土瓶敷きにされる。また、山で喉が渇いたら この茎を切ると水が滴る。
葉は互生し、葉柄が赤いので目立つ。葉身は広楕円形で表面はやや光沢がありほぼ無毛。裏面は脈上に毛があり、縁には棘状の鋸歯がある。
雌雄異株。雌花、雄花、両性花がある。5〜7月に、雄花と両性花は、葉腋から集散花序を出す。
哺乳類の嗅覚を刺激する芳香を持つ点から、主として哺乳類の果実摂食による種子散布に頼る進化を遂げた植物であると考えられる。
名前の由来:実が梨の形に似て、猿がよく食べるのでサルナシと付けられた。 |