関東地方以西の山野の林縁に生える、樹高3〜5mの常緑つる性木本。
古いつるでは、樹皮はコルク層が発達して厚くなる。若い枝は赤褐色を帯び、皮を剥ぐと粘る。つる性だが、若い個体では、つるを伸ばしていないことも多いので、常緑高木の若木と区別しにくい。
葉は両面とも光沢があり、裏面には赤味を帯びた斑紋ができる。
雌雄異株。8月頃、葉腋に径約1.5cmの黄白色の釣鐘形の花をつける。花被片は8〜17個、全て花弁状。雄花の雄しべ・雌花の雌しべとも球状につく。やがて 各子房は径5mmほどの単果となり、全体では5cmほどの丸い集合果になる。花は葉の陰に咲くが、果実の柄は伸びて下垂し、秋に真っ赤に熟す。
名前の由来:実(さね)が目立つ蔓という意味から付いた名前。ビナンカズラ(美男葛)ともいうが、これは昔武士などが、つるから粘液をとって整髪料に使ったことによる。 (別名:ビナンカズラ) |