近畿地方と四国の湿り気のある落葉樹林の縁などに分布する多年草。草丈は10〜20cm程度。上部で分枝し軟毛がある。春に開花し、花の径は約1cm。白色で縦に紫のすじが入っている部分は花弁ではなく萼片。一見すると葯に見える部分が花弁である。その内側に雄しべが多数ある。根生葉は長い柄があり上部の葉は対生、1回3出複葉で各小葉はさらに細かく切れ込む。葉は茶色っぽいが後に緑色に変化する。九州に分布するサバノオとよく似ているが、花弁の色がサバノオではオレンジ色になるのに対して、サイコクサバノオは黄色であることで見分けられる。 名前の由来:花後にできる実が開くとY字形になるところから、これを「鯖の尾」に見立てたと言われている。西日本に見られることからサイコクを冠したものであろう。 |