日本全土の樹幹や岩上などに着生する、12〜30pの常緑性のシダ植物。茎からは着生のための細かい根を多数出す。茎の表面には一面に鱗片があり、短く横に這って数枚〜数十枚の葉を立ち上げる。
一般のシダとは異なり、葉は細長い披針形の単葉で、先端は細まって少し尖る。葉はつやのない黄緑色で少し肉厚。
着生場所での吸水は降雨時だけなので、光合成をする期間も短い。長期間乾燥すると、左右から裏側に巻いて細くなる。
葉裏の上半分には、主脈の両側にそれぞれ一列に並ぶ丸く盛り上がった形のソーラスがある。ソーラスは5〜12対ほどあり、包膜はない。
名前の由来:家の軒下などに生え、シノブのように着生することから。「シノブ」は土が無くても堪え忍ぶという意味。 |