東北地方以南の山野や川端に生え、樹高5〜10m程になる落葉の高木。
太い直根がかなり深く伸びていることから、湿った砂礫の多い場所が生育に適していると考えられる。樹皮は灰褐色で褐色の皮目が多い。枝は暗色で無毛。ジグザグに屈曲する。
葉は互生。葉は20〜30pの2回偶数羽状複葉で、7〜12対ある羽片には披針形の小葉が15〜30対対生する。夜になると葉は垂れ下がり、小葉が閉じて眠っているように見える(就眠運動)。
花期は6〜7月。枝先に十数個の花が頭状花序的に集まって咲く。白色の基部から長く伸びた淡紅色の雄蕊が美しい。甘い香りがする。
花弁が発達せず、雄蕊が花を構成している点は、オジギソウなどと似ているが、本種は触れただけで小葉が閉じることはない。
名前の由来:夜になると葉が合わさって眠ったように見えることから、ネムノキという名がついたと言われる。また、漢字名の「合歓木(コウカギ)」は、夜になると葉と葉が合わさったように見える様子から、夫婦円満の象徴に例えたこと由来する。 |