関東以西〜沖縄の丘陵地の林縁部に自生する、つる性の常緑木本植物。樹皮は暗緑色と灰白色のまだら模様になる。
葉は互生。3〜7枚の小葉からなる掌状複葉。小葉は長さ5〜10cmの楕円形革質。縁は全縁。裏面は淡緑色で、細かい網状脈が目立つ。
花期は5月。雌雄同株。葉腋から総状花序をだし、3〜6個の雄花と、やや大きめの雌花が数個開く。花の色は淡黄色以外にも薄紫色などがある。花には花弁はなく、花弁状の萼片6個が2列に並び、外側の3個は披針形、内側の3個は線形。雄花の外側の萼片は内側の萼片より短かく、雌花はその逆。雄花には合着した6個の雄蕊、雌花には3つの雌蕊がある。
果実はアケビに似た長さ5〜7cmの液果。果肉は白く、黒色の種子が多数ある。秋に赤紫に熟すが、アケビと違って果皮は薄く、裂開しない。
名前の由来:昔、天智天皇が狩りに出かけた際、元気な老夫婦に出会い、元気な理由を尋ねたところ、「この地で採れる無病長寿の果物を毎年秋に食べているから」と答えた。それを賞味した天皇が「むべなるかな(もっともだな)」と言ったことから。
別名:トキワアケビ(トキワ常緑の意味) |