日本全土の山地から亜高山帯に生える、樹高30m以上にもなる落葉高木。樹皮は暗褐色で厚く、老木になると縦に深い不規則の裂け目が入る。若枝ははじめ淡褐色の毛があり、円い皮目が散生する。
葉は互生し、やや枝の先に集まる。葉柄は極めて短く、葉身は長さ7〜15cmの倒卵形で先端は急に尖り、基部はくさび形に狭くなる。
縁には大型の鋸歯がある。若葉は両面有毛だが、やがて裏面のみ短毛と絹毛が残る。
花期は5〜6月。雄花序は新枝の基部から出て、多数の黄褐色の小花をつけて垂れ下がり、雌花序は新枝の上部の葉腋から出て、1〜3個の小さな雌花をつける。雌花の総苞は6裂し、花には3個の花柱がある。
果実は堅果(ドングリ)で、その帽子は椀形で外面にりん片が密に並ぶ。
名前の由来:材に多量の水分を含み、燃え難い木のこと。「ナラ」は、ナラ林の林冠が「均された」ように見えるから。風が吹くと葉がよく鳴ることから「鳴る」が変形した。等々の説がある。
※別名:オオナラは、樹が巨大になるから。 |