中国中南部・ヒマラヤ地方が原産地とされる、樹高2mほどになる落葉低木。江戸時代から製紙の材料として各地で栽培されており、四国や九州では野生化している。樹皮は灰色で縦筋があり、よく分枝して半球形の樹形となる。枝は必ず三つ又に分かれ、若枝に伏毛がある。
葉は互生。葉身は長さ5〜20cmの長楕円形でふちは全縁。表面は鮮やかな緑色で裏面は粉白色。両面に毛があるが、特に裏面に多い。
花期は3〜4月。葉の展開に先立ち、枝先に香りのよい黄色い小花を30〜50個咲かせる。花弁のように見えるのは筒状の萼片で、先は4裂し、内側は黄色、外側は白く毛が密生する。雄蕊は8本。
果実は核果。萼筒で包まれており、中に種子が1個ある。
名前の由来:枝が必ず三つ又に分かれる所から名付けられた。別名:カミノキはミツマタが元々紙の材料として栽培されていたため。 |