日本全土の山野に普通に生え、樹高4〜8mになる落葉低木ないし小高木。樹皮は灰褐色〜暗灰色で皮目が縦に並ぶ。枝分かれが多く、横に広がり、若い枝には軟毛がある。成木になると鱗片に剥離する
葉は対生。葉柄は5〜10cm、葉身は長さ8〜16cmの三角状心形〜広卵形で薄く、先は尖り、基部はやや丸い。縁はほぼ全縁で、両面に短い毛を密生する。裏面には微小な腺点と少数の大きな腺点がある。
花期は8月頃。枝先から集散花序を出し、芳香のある白色花を多数つける。花弁は萼から長く突き出し、基部は細長い筒状だが、その先は5裂して平らに開く。その中から雄蕊4本と雌蕊1本が長く突き出ている。
萼は5深裂するも細く閉じた状態だが、花後、萼は深裂して紅色の花弁の様に平開し、中央に径8mm程の球形で光沢のある藍色の核果をのせる。核果の表面には隆起した網目状の模様がある。
名前の由来:葉をもむと、独特の嫌な匂いがすることから名付けられた。しかし、加熱すると臭気が消え、若葉は山菜になる。 |