日本全土の休耕田や湿った草地などに生える、草丈30〜60cmの多年草。茎は中空の円柱状で、直立してよく分枝し、下部にわずかな毛があるだけでほぼ無毛。
根生葉は長柄のある幅5〜10cm の3出複葉で、各小葉は2〜3裂し、不規則な鋸歯があり、両面に伏毛がある。茎葉は互生し葉柄は短い。
花期は4〜7月。分岐した茎の先に径1〜1.5cmほどの光沢のある鮮やかな黄色い5弁花をつける。花弁は長さ4〜6mmの倒卵形。花柄は長さ1.5〜6cm。萼片は5個、楕円形で背部に毛があり、花時に反り返る。雄蕊多数で、花糸は無毛、雌蕊も多数ある。
果実は金平糖に形がよく似た、角のある径1cmほど集合果。角状の突起それぞれが痩果で、先は鉤状に曲がっている。
名前の由来:狐が出るような野原に自生していて、若い根生葉が牡丹の葉に似ているが違うので、騙されたという意味から「キツネ」となったらしい。毒草にはよく「キツネ」の名がつけられる。
※ 有毒。誤食すると呼吸麻痺、下痢、嘔吐や幻覚などを惹き起す。 また、茎や葉の液が皮膚につくと、赤く発泡して水膿を起こす。 |