薄暗い林床に生育する小さな多年草。葉は茎の下部にやや輪生状に5〜11枚つき、葉身の約2倍の長さになる葉柄があり、葉身は長さ1〜3cmの心形、まれに腎形で、5角形または5浅裂し、葉の両面に長い毛が生える。 初秋〜秋に、15〜25pの細い茎を立てて、その周りに結構多くの花をつける。ただし、ほとんどの場合、花は開花せず閉鎖花(開くことなく自家受粉する花)である。稀に開花すれば頭花は密にくっついた3個の花からなり、それぞれ5深裂していて裂片はとても細く、全体としては径1cm前後で、15個の細い花被片からなっているように見える。 名前の由来:5角形状の葉を「亀の甲羅」に見立てて「亀甲」、「はぐま」は「白熊」で仏具の「ほっす(払子)」に使われるヤクの尾の毛のこと。とても細くて多い花被片を「払子」に例えたものである。 |