本州〜九州の渓谷沿いや水分条件の良い平野などに自生するほか、街路樹としても植えられる、樹高30mを越すこともある落葉性の高木。
樹冠は空に向かって両手を広げたような形で美しい。冬の梢は、一層形がよく分かる。樹皮は、灰紫褐色で薄い片となって剥がれ落ちる。若木では、横に長い楕円形の皮目が多く、全体としては滑らか。
葉は互生、鋸歯は曲線的に葉先に向かう特徴的な形で、鋸歯の先端は尖る。葉身は卵形あるいは卵状披針形で、質はやや薄い。
雌雄同株で雌雄異花。4〜5月、展葉と同時に花を付ける。本年枝の下部の葉腋には雄花が、上部の葉腋に雌花が、それぞれ数個ずつ集まって付く。いずれも淡黄緑色で、雄花では4〜6個の雄しべが外に出る。
名前の由来:「けやけし」には尊い秀でたの意味があり、材の木目が"際だって美しい木"という意味の「けやけき木」から変化したもの。 |