ヨーロッパ原産。全国の畑や路傍に生える、草丈10〜30cmほどの越年草。茎は下部で枝分かれして斜上し、全体に長い毛が多く生える。
葉は茎の下部では対生、上部では互生する。葉身は長さ0.7〜1cm、幅0.8〜1.2cmの広楕円形で2〜4対の鋸歯がある。
花期は4〜5月。上部の葉腋から葉と同じくらいの長さの柄を出して、直径3〜4mmの淡青紫色の花を1個つける。花は小さくて、全体に長い毛が多く、皿型の花冠は深く4裂している。
さく果は長さ2.5〜3mmの偏球形で、先端がハート形に凹む。種子は1〜3個で深い舟形。
オオイヌノフグリによく似ているが、萼や葉に長い毛が目立ち、発芽の時期が遅く、花期になっても茎の基部に子葉が残っているのが特徴。
名前の由来:日本で初めて発見し、ヨーロッパのものと同じであることを報告した19世紀のフランスの植物学者、フランシェとサバテイエ両氏の名前を略して、フラサバ草と名付けられた。 別名:ツタバイヌノフグリ |