本州以南に分布する樹高30mに達する落葉高木。日本の温帯を代表する森林である。灰色で平滑な樹皮には割れ目がなく、色々な地衣類が着生し、独特の斑紋が見られる。幹は上方でよく分枝するが。
葉は互生し、葉身は卵形に近く、縁には波状の鈍鋸歯があり、長さ5〜10 cmで側脈が7〜11対ある。5月ごろに葉の展開と同時に開花する。
雌雄同株。雄花は枝先からぶら下がった長い柄の先に多数の黄色の細花をつけて、全体としては房状になる。雌花は新枝の上部の葉の脇から出て、しっかりした柄の先に2つの花が上向きにつく。
果実(堅果)は赤褐色で10月頃に成熟し、その殻斗が4裂して3陵のある卵形の種子が2個出てくる。
名前の由来:語源は不明であるが、役に立たない木として、木へんに無でブナと読ませた。別名で、ソバの名があるのは、実が蕎麦の実に似ているため。 |