福島県以南に分布する常緑高木で、幹は直立し30mを超えるものもある。樹皮は褐色で縦に裂け帯状に薄く剥がれる。葉は鱗片状で先は丸く枝に密着し、全体としては扁平で、細かい枝も平面上に出る。裏面の葉の合わさり目は白くY字形なっている。
雌雄同株。雄花は枝の先端につくが、小さくて目立たない。雌花は枝先につき球形で、乾燥すると1cmを超す程度の球果となり、サッカーボール状の裂け目ができて、そこから翼のある種子を散布する。
建築用材としては、木目・香り・腐りにくい点で最高品質のものとされる。乾燥した場所を好むため、スギの植林帯より上部に植林する。
名前の由来:精油を含み、「すぐ火がつく」から「火の木」になったとの説。神宮の用材に用いることから「霊(ひ)の木」、「日」は最高のもの太陽を表すところから「日の木」から等の説もある。 |