関東地方以西の太平洋側〜四国、九州の落葉広葉樹林周辺に自生する、樹高3mほどの落葉低木。
葉は互生。葉身は長さ5〜10cmの倒卵形から長楕円形。葉は薄い紙質で表は深緑色、裏面は帯白色で、主脈上には伏した絹毛が見られる。
花期は4月。雌雄異株。クロモジ属で一番早く開花する。花柄には鮮やかな赤褐色の毛が密生し、花序につく花は3〜5個と少ない。
同属のクロモジの場合、花柄に生えているのは淡い褐色の毛であり、花の数が10〜13個と多い等の点で識別できる。他のクロモジ同様、枝を折ると芳香があり、楊枝の材料にされる。
名前の由来:クロモジ属の中で、葉が最も小さいことから名前に「ヒメ」がつけられた。 |