北海道〜九州の丘陵地から山地の林縁などの木陰に生える、草丈30〜70cmほどの多年草。1科1属1種の植物で、基本種はアメリカ東部。 葉は下の方にかたまってつき対生で葉柄が長く、長さ10cmほどの卵形で先端は尖る。葉の縁には粗い鋸歯がある。葉の裏の細脈が不鮮明。
6〜8月頃、長い花茎をやや斜上させて、茎の先に細い穂状花序を伸ばし、5mmくらいの小さな唇形の花を疎らにつける。花の色は白ないし淡い紅色で、下から上へ順に咲く。花冠は筒状2唇形。雄しべは4本で内2本は長い。花の後にできる果実はイノコヅチの果実に似ていて、先が鉤状になっていて、人や動物の体などにくっついて運ばれる。 名前の由来:全草に有毒物質を含み、蠅取り紙を作るのに根の煮汁を利用したことからきている。また、全草を便所に投げ込んでウジを殺すのにも使ったので「ウジゴロシ」の別名がある。 |