宮城県以西の本州〜沖縄の山地の岩峰近くなどに生え、樹高20mほどになる常緑高木。灰黒色で滑らか樹皮には、円形の皮目が散生する。本年枝には淡褐色の毛が密生する。枝は細くてよく分枝する。
葉は互生。葉身は長さ7〜14cmの長楕円披針形で薄い革質。葉身は薄い革質で縁はゆるく波打ち、2/3以上にはやや鋭い鋸歯があって先端は鋭く尖る。初め新葉は赤味を帯び、全面に淡黄褐色の軟毛が密生しているが、成葉になると上面は毛がなくなり、ロウ質を分泌して粉白色になる。側脈は10〜13対あり、主脈はへこんで裏面に突出する。
花期は5月頃。雌雄同株。雄花序は長さ5cm前後で新枝の基部から下垂し、雄花は褐色の苞と一緒に1〜3個が固まってつく。雄しべは3〜6個。褐色の軟毛を密生する。雌花序は新枝の上部の葉腋に小さく目立たない雌花穂3〜4個をつける。花柱は3個付き、長さ7mm前後。
堅果は12〜20mmの卵形で他種よりも比較的細長い、色は濃褐色。殻斗は基部が細く詰まり、径1〜1.5cm。環は6、7層で短毛を密生する。
名前の由来:シラカシの葉に似ているが、裏面がロウ質のため、シラカシより白みを帯びていることから命名された。 |