関東地方以西〜九州の谷筋などの明るい夏緑樹林下に生える、草丈1m余りになる大型の多年草。地下には、葉柄の下部がふくれた鱗茎があるが、花の時期になると元の鱗茎は無くなり、新しい鱗茎ができる。
春に根生葉を広げるが、太い茎が序々に伸びるために、夏頃にはやや輪生状につく5〜6葉の位置が、茎の中ほどよりもやや下に移動する。葉身は長さ15〜25cmのハート形で、ユリ科なのに網状脈。
花期は7〜8月。茎の上部に、長さ10数cmの緑白色の花を数個を横向きにつける。花弁は6枚あるが大きくは開かず、先端がやや反ったラッパ型になる。内部には褐色の斑点がある。咲いているのは4〜5日と短く、黄色っぽく変色して落花する。
果実は、種がぎっしり詰まった長さ5cmほどの楕円形で、晩秋に茶褐色に熟して裂開し、薄い羽のある扁平な種子を出す。
名前の由来:花の時期には葉がないことから、「世話をした娘が成人して花の十八となった頃には、基部の葉(歯)が無い姥になる」という意味。 |