紀伊半島〜沖縄に分布し、林縁や荒れ地などに生え、長さ8mにもなる常緑のつる性多年草。茎は緑色で短い軟毛がありざらつく。葉と対に出る巻きひげは3分枝して、他の植物などに巻きついて伸びる。
葉は互生し、葉は心形で長さ幅とも8〜15cm。表面には短い剛毛が密生し、後にざらつく。手のひら状に5〜7中裂し、葉縁は上下に波打ち、さらに裂片の縁には疎らな歯牙鋸歯がある。
開花時期は8〜9月。雌雄異株で、1カ所にいくつも花をつけているのは雄株、1個しか出ていないのが雌株。夜に縁が糸状に裂けてレースの様に見える直径10cm超の白い5弁花を開く。開き始めると短時間で完全に開ききり、翌日の昼前には閉じる。雄花序は長さ30pで、苞は倒卵形の長さ3〜4cm。
果実は径6〜7cmの楕円体〜球形の液果で、緑色から朱赤色に熟する。
名前の由来:カラスが好んで食べそうだから。いつまでも樹上に果実が赤く残るのを、カラスが食べ残したように見えることからつけられた等、諸説ある。カラスウリの果実よりも大きい。
※ @本種の葉の表面には剛毛があり、カラスウリの葉は両面に短毛がある。A開花開始が本種は夜9時頃で、他は夕方頃から。 絶滅危惧種 |