ヨーロッパ原産の帰化植物。全国の路傍や畦道などに普通に見られる、草丈10〜20cmの越年草。茎には軟毛があり、基部でよく分枝して横に広がる。
葉は、茎の下部では対生、上部では互生する。葉身は長さ1〜2cmの卵円形で、10〜16個の先の鈍い鋸歯がある。
花期は3〜5月。茎の上部の葉腋から葉より長い花柄を出して、径1cmほどの瑠璃色の花をつける。合弁の花冠は4裂し、上部の裂片がやや大きく、色も濃い。花弁には藍色のすじが数本あり、4枚の大きさが少し異なるので、花は左右対称である。花は気温の上昇とともに開き、午後には落花する。雄蕊は2本である。
刮ハは横幅の広い扁平。縁に長い毛があり、両面に短毛を散生する。
名前の由来:子房が2室に分かれているため、果実が2個つく。
果実はハート型だが、命名者が<犬の陰嚢>を連想したばっかりに、不名誉な名が付けられた。フグリとは、陰嚢の古語。 |