山野にみられる小高木で高さ5mほどになる。葉の切れ込みが浅いイタヤカエデの変種で、葉の切れ込みが深く鋸歯がないのが特徴。 長い柄をもった葉は対生し、5〜7個に深く裂け,裂片は皮針形または皮針状楕円形で先端は尾状に鋭く尖る。全縁で薄質、葉裏には毛がなく光沢がある。秋には黄葉する。花は咲きにくい。 この変種に似ていて、葉がもう少しかたく、裏の主脈上にまばらに毛のあるものはウラゲエンコウカエデ。基本種のイタヤカエデは、日本各地から朝鮮半島・中国大陸東北部に分布している。 名前の由来:深く切れ込んだ葉の形が猿の手に手に似ていることから命名された。カエデの名は、万葉集で「カエル(蛙)手」と表現されていて、そこからカエデとなったというのが一般的。 |