北海道〜九州の山野の川岸など湿った場所に自生し、樹高15m程になる落葉高木。樹皮は暗灰色で平滑、皮目が多く、老木になると筋状の窪みが目立つ。樹皮に白っぽい筋が入るのが特徴。
葉は互生。葉身は長さ4〜6cmの卵形。先端は尾状に尖り、基部は円形。薄い洋紙質で表面には長い伏毛が散生し、縁は不揃いな細かい重鋸歯。7〜15対ある葉脈は深く、裏面に突出する脈上には細毛がある。
雌雄同株で雌雄異花。花期は3〜4月、新葉の展開と同時に咲く。雄花序は黄褐色で長さ4〜5p、前年枝の葉腋から下垂し、雌花序は枝の先端から上向き あるいは下垂する。雄花、雌花共に苞に1個ずつつく。
果穂は長さ4〜10cm、葉状の果苞がまばらにつき、基部に長さ3.5mmの広卵形の堅果が1個つく。堅果の表面には縦の筋が7〜10本ある。
名前の由来:若芽が赤いこと。「シデ」は、花穂の垂れ下がる様子がしめ縄などに使われる紙垂(しで)に似ていることから。 |