本州、四国、九州に分布する落葉樹で高さは6 mに達する。早春、葉がほとんど芽吹いていない森の中で、葉に先立って黄色の花が3〜5個まとまって枝に密生するので目立つ。樹皮は灰褐色である。 葉は互生する。厚みはやや薄く表面は滑らか。全縁で先はとがり、葉柄は赤みを帯びる。裏面は白っぽい。果実には1個の種が入っている。 雌雄異株で雌花序には3〜4花が付き、雌しべが1個と葯の無い雄しべ。雄花序には3〜5花が付き、雄しべが9個ある。 枝や実にはクスノキ科に特有の芳香があり、どことはなしに油っぽい。 名前の由来:漢字で「油瀝青」。「瀝青」はコールタールなどを指す単語で本来は「れきせい」と読むが、別称で「チャン」とも言う。種皮や樹皮に油分が多く含まれるためこの名前がある。 |